熱技術開発株式会社

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脱臭装置

弊社はドライヤの設計・製作メーカーであるため、個々のドライヤに最も適した脱臭装置をドライヤの特性に合わせて供給することができます。
脱臭装置は、いずれも風量や濃度の変化、生産機の運転状況等に柔軟に対応できる設計になっています。

直火式脱臭装置

生産機から発生する有害物質を含む排ガスを、700~800℃まで昇温させ、炭酸ガスや水などの無害な状態にする設備です。
排ガス中の成分にはあまり左右されずに完全に処理ができ、脱臭効果も長期にわたって高い除去率を保つことができます。ただし直火式の場合はランニングコストが大きいため、当社ではガス-ガス熱交換器による温風熱回収設備や廃熱ボイラ(蒸気、熱媒体油)による熱回収設備等を組み合わせてランニングコストの低減を図っています。

触媒式脱臭装置

白金系触媒を使用し有機溶剤を300~400℃の温度で脱臭する設備です。
燃料にはガスや灯油を使用しますが、溶剤濃度によっては触媒作用だけで酸化・脱臭する自燃焼運転も可能です。また、触媒は有機シリコーン、金属蒸気等の触媒毒により機能が低下する恐れがありますが、前処理剤による寿命延長および触媒洗浄再生も可能です。
熱回収は温水回収、熱風回収を行い、ドライヤの熱源として再利用されるケースが多くみられます。
触媒毒に関しては、当社にご相談ください。

ドライラミネータ乾燥排ガス処理装置

耐被毒性触媒NHP搭載、高効率 熱交換器搭載で自燃焼可能になりました

当社は「耐被毒性触媒を搭載した安価な排ガス処理装置」の開発に着手し、触媒毒の問題により導入が困難だったドライラミネータの排ガス処理装置として耐被毒性触媒を搭載の触媒式脱臭装置が本格稼働を開始しました。
本装置は、触媒メーカーとして品質と実績に信頼の高い「日揮ユニバーサル」が新開発した「耐被毒性触媒NHP」を搭載することで従来に比べ3~4倍、あるいはそれ以上の触媒延命が可能となり、処理においても酢酸エチル含有排ガスに対する低温域(250~300℃)での反応効率が大幅に改善されました。
また、余剰な廃熱を乾燥装置の熱源として回収するトータルエンジニアリングによる省エネおよびCO2排出量削減設備をご提案致します。

蓄熱式脱臭装置

一般的に低濃度の排気ガス処理に適するこの方式は、蓄熱材を使用し、80~95%の高い熱回収率を保ちながら有機溶剤を燃焼処理します。脱臭に必要な温度は、800~900℃と直火式より若干高くなりますが、使用する蓄熱材によってはランニングコストを直火式の1/10~1/20に抑え、トルエン換算500ppm程度にても自燃設計が可能です。
また高濃度の場合、蒸気回収も可能となります。

濃縮装置+燃焼式脱臭装置

脱臭効率は80~95%とやや劣りますが、低濃度かつ低温で大風量の排ガスの脱臭に適しています。活性炭または疎水性ゼオライトを原料につくられた「ロータ」と呼ばれる回転式吸着装置に排ガスを通し、有機溶剤を吸着・除去します。次に吸着・除去された有機溶剤を、排ガス風量の1/10程度の熱風で脱着します。
こうして、10倍程度の高濃度に濃縮された再生熱風を、小型の脱臭装置で酸化処理しております。また、この際に発生する高温の排ガスが、有機溶剤を脱着する時の熱風として熱回収され、再利用されます。

複台数のグラビア印刷機の排ガス処理方法

印刷機が複数台ある場合、各印刷機に対応させ印刷機の台数と同数の排ガス処理装置を設置することは、設置面積が限られた印刷工場では不経済です。従って、少なくとも2台の印刷機に1台の脱臭装置を設置することが行なわれています。
近年はさらに将来の印刷機の導入を考慮し、処理風量500Nm3/min程度の脱臭装置を共通の排気ヘッダと接続し、印刷機の稼動に対応させて脱臭装置の台数を制御する方式が採用されています。(右図) この台数制御方式は、印刷機の導入状況に応じて脱臭装置の台数を段階的に増設することができ、またランニングコストの最小化も可能にしています。

右図:脱臭装置台数制御方式概略フロー