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NEDOフィールドテスト事業

NEDOフィールドテスト事業

弊社大阪工場に「NEDOフィールドテスト事業」として「60kW太陽光発電システム(薄膜モジュール型)」を導入しました。

「NEDOフィールドテスト事業」とは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が実施する中規模太陽熱高度利用システムを実際に導入し、有効性の検証や各種データを収集・分析し、太陽熱利用システムに関する問題点、研究開発課題の抽出及びシステム性能向上・価格低減を促し、新エネルギーとしての太陽熱の重要性を広くPRすることで、新エネルギーの導入普及に貢献することを目的とした事業です。

太陽電池:カネカ製110W×552枚 60kW
インバータ:ジェーエス・ユアサ製 60kW
連系日:平成20年12月8日

太陽光発電ってなんだろう

太陽電池は半導体の一種で、光エネルギーを直接電気に変えます。そして、太陽光を受けている間だけ電気を発生する太陽光発電装置です。この技術は1954年に米国で発明されました。その後、人工衛星に搭載されたりなどしてきましたが、これまでの技術開発により、光から電気に変える効率(変換効率)が向上し、コストも下がってきたため、一般家庭用の電源としても普及し始めました。太陽電池は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素や有害な排気ガスを出さず、太陽がある限り発電をし続ける、全くクリーンな発電装置です。

太陽電池の原理

現在、最も多く使われている太陽電池はシリコン太陽電池です。この太陽電池では発電のために性質の異なるn型シリコンとp型シリコンの2つのシリコン半導体を重ね合わせて使用しています。
光から電気に変える効率を「変換効率」とよんでいます。現在使われている太陽電池の変換効率は、10~20%程度です。

太陽電池の種類

太陽電池は、使われる半導体によっていろいろな種類があります。大きくはシリコン系と化合物系他があります。現在の主流はシリコン系です。さらに、シリコン系の半導体には、結晶系と薄膜系があります。結晶系はシリコンを溶かして固めた後、スライスした基板を用いて作りますが、薄膜系はガラスなどの上にプラズマなどを利用して非常に薄いシリコンの膜を成膜して作ります。薄膜系は大きな面積のものを大量に作ることができますが、変換効率や信頼性の面で、まだ結晶系シリコンに劣っています。

シリコン系

結晶系シリコン 薄膜系シリコン
最も古い歴史があります。200㎛ ~300㎛ の薄いシリコンの単結晶の板(基盤)に太陽電池を作ります。基盤の値段が高いのが欠点ですが、性能や信頼性に優れています。 比較的小さな結晶が集まった多結晶でできている基盤に太陽電池を作ったもので、単結晶より安価で、作りやすいことから現在の主流となっています。変換効率は、やや単結晶に劣ります。 アルファモス(非結晶)シリコンや結晶シリコンをガラスなどの基板の上に1㎛ 内外の非常に薄い膜を形成させて作った太陽電池です。大面積で量産ができるという特長がありますが、結晶系シリコンと比較して性能面に課題があります。

その他

化合物系 有機物系
化合物半導体の一種で、銅とインジウムとセレン等を原料とした薄膜太陽電池です。製造工程が簡単で高性能が期待できることから技術開発が進んでいます。 ガリウムヒ素など特別な化合物半導体の基盤を使った超高性能(変換効率:30~40%)太陽電池です。 現在は、コストが高く宇宙などの特殊用途ですが、将来は身近で使えるよう技術開発が行われています。 酸化チタンについた色素が、光を吸収して電子を放出することで発電する、新しいタイプの太陽電池です。簡単につくれ、応用範囲が広いため今後の発展が期待されます。

太陽光発電とは

太陽光発電とは太陽電池を使った発電のことです。太陽光発電システムは、太陽の光を電気(直流)に変える太陽電池と、その電気を直流から交流に変えるインバータなどで構成されています。現在、日本で多く利用されている住宅用の太陽光発電システムでは、発電した電気は室内で使いますが、電気が余った時には電力会社からくる配電線に戻し、電気が不足する夜間や雨天時には配電線から電気の供給を受けます。この配電線に戻した電力は、電力会社が買い取っています。
太陽光発電は、発電のための燃料が不要で、本質的には安価な発電施設といえます。しかし、現在ではまだ太陽電池などの製造コストが高く、火力発電などと比べると発電コスト(設備の費用などから計算するコストで電気代に相当するもの)が高いため、利用が制限されています。

太陽光発電(個人用住宅)の一般的な構成

一般の住宅では、3kWの太陽光発電システムがあれば、使用される電力の7割がまかなわれるとされています。そのためには、屋根におおよそ24~30㎡の面積の太陽電池が必要です。1年間には、3200kWh程度の電力が得られ、石油に換算すると18リットルのポリタンク50本分が節約できます。

太陽光電池の価格と太陽光発電の普及

太陽光発電の期待と広がり

太陽電池については、日本は世界の生産量の約49%を占めており、現在、世界最大の生産国です。技術的にも、米国や欧州に引けをとることなく進んでいます。太陽エネルギーは膨大で尽きることがありません。太陽光は1㎡当たり約1kWのエネルギーを地球上に降りそそいでいます。例えば、ゴビ砂漠全部に太陽電池を敷きつめますと、地球上で人間が使っているエネルギーの全てをまかなうことができます。それも、太陽電池の性能が上がりコストがどんどん下がっていけば、遠い夢の話ではありません。なんと言っても、太陽光発電は地球の環境に悪影響がない、クリーンなエネルギーだということが一番の魅力です。

世界の太陽電池生産量推移

太陽エネルギーと地球の表面積

(出典:NEDO:独立行政法人 新エネルギー・産業技術開発機構ページより)

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